FB-01用定義ファイルを作る その2

parupu2016-04-17

前回の日記で完成させると書いたFB-01用のDomino定義ファイルですが、音色のパラメーターセットがすべてできあがり、これでほぼ完成となりました。あとはFB-01の音色名やパフォーマンス名には実はカタカナが使えることがわかりましたので、それが使えるようにテーブルを追加するのと、初期データやテンプレートをどうしようかと迷っているところがあるので、それが終わればホームページに公開します。
http://parupu.sakura.ne.jp/domino/_fb-01.xml


定義ファイルが完成間際ついでに既存のデータを流用してFB-01用の曲を作ってみました。過去にM3で販売したCD(http://d.hatena.ne.jp/parupu/20060426)に入れた「チャレンジャー(FC) SCENE 2(フィールド)」で、MSXで作る際にCherryで音採りしたときのデータ(http://d.hatena.ne.jp/parupu/20060129)を流用し、音色はFB-01が内蔵している音色からエディットして作りました。ベースの音はだいたい良い感じですが、メロディの音は今一歩といった感じです。
http://members.sakuratan.com/parupu/2016/20160417/chale-s2-fb-01.mp3
http://members.sakuratan.com/parupu/2016/20160417/chale-s2-fb-01.mid


FB-01は4オペレータのFM音源(OPP)ですが、当方は長年MSX(2)の2オペレータのFM-PAC(OPLL)を主に使っていて、同じ4オペレータのPC-8801FAのサウンドボードII(OPNA)も使ってはいましたが、パソコン雑誌のゲームミュージックプログラムの音色を流用して使っていたくらいでしかないので、音色づくりのノウハウがほとんどありません。
そもそもFM音源の仕組み自体や各パラメータの意味すらも忘れているような状態だったので、パソコンでのFM音源が盛んだった90年代初頭に電波新聞社から発売されたマイコンBASIC Magazine DELUXE パソコンFM音源音色ライブラリー Vol.2」を参考にすることにしました。


この「パソコンFM音源音色ライブラリー Vol.2」には、著者である当時ベーマガ等で活躍していた永田英哉氏の解説とともに、OPMやOPNといった4オペレータのFM音源を搭載している当時のパソコンで使用できる190もの音色データが掲載されていて、巻末にはX68000版「ボスコニアン」で使用された一部の曲の音色データやMMLが掲載されています。解説を数回読んだ後、試しにX68000版「ボスコニアン」の曲である「Red Alart」の音色データの値をFB-01のパラメータにあてはめてDominoにそのままの値で入力し、ドラムパート以外の冒頭の部分のMMLをDominoに入力して演奏させてみたところ、原曲とほぼ同じ音で演奏されるではありませんか。特徴あるベースの音も完璧、これはすばらしいです!
http://members.sakuratan.com/parupu/2016/20160417/bosco-ra-fb-01.mp3
http://members.sakuratan.com/parupu/2016/20160417/bosco-ra-fb-01.mid


以前FB-01と同じ4オペレータのFM音源であるTX81Z(OPZ)に「パソコンFM音源音色ライブラリー Vol.2」やベーマガに掲載されているような当時のパソコン形式の音色データを入力して鳴らそうしたことがあるのですが、まったくまともに鳴らすことができませんでした。ネットでの情報によると、OPMやOPPとは上位互換のあるOPZと似たようなものではあっても、パラメータの値の設定方法や範囲などがパソコン形式の音色データのものとTX81Zでは違うため、パソコン形式の音色データの値を使用するには数値の変換などの作業が必要とのことでした。
FB-01に搭載されているOPPはX68000などに搭載されているOPMと互換があるとはいえ、数値の変換作業はある程度必要ではないかと思っていましたが、変換することなくそのまま使えるとは思ってもいませんでした。これなら過去のパソコン用のゲームミュージックプログラムを移植することもできます。予想外とはいえなかなか面白い定義ファイルになりそうな感じです。