30年前の打ち込みプログラム

約30年前、最初に買ったパソコンである「富士通 FM-X」を使っていたときは、市販のゲームはお金が無くてたくさんは買えないので、「MSXマガジン」や「ベーマガ」などの雑誌や「別冊ログイン① MSX GAME BOOK」や「MSXポケットバンク」シリーズなどの書籍に掲載されているプログラムを入力して遊び、入力したプログラムは家にあった古いカセットテープに保存していました。
当時はまだ小中学生だったため整理して保存するということがあまりできず、雑誌に掲載されているプログラムは発行年ごとに掲載順で入力して保存してはいるものの途中の月までで終わっていたり、打ち込み途中のプログラムがいくつも保存されていたり、音楽とデータが同じカセットテープに混ざって保存されていたり、さらにはインデックスやメモも作っていないのでどのカセットテープに何のプログラムか入っているかもわからない状態でした。

次に買った「SONY HB-F1XD」を使っていたときは高校生だったということもあり、雑誌の発行年ごとや書籍ごとにすべてのプログラムを入力して掲載順に整理してフロッピーディスクに保存し、プログラム名を記入したインデックスも作ってわかりやすい状態にして現在でも保存しています。

しかし「FM-X」を使っていたときに入力してカセットテープに保存してあったプログラムは、整理しなければと思いながらも面倒だったので、フロッピーディスクに移したり整理したりということをほとんどせずにそのまま放置していました。


このことは大人になってからもずっと気になっていて、先般の「ロンサム・タンク進撃」の記事(http://d.hatena.ne.jp/parupu/20170102)で「10数年前にこのゲームを遊びたいと思って保存したカセットテープを探したところ・・・」と書きましたが、その探している過程でどのカセットテープに何のプログラムが入っているかがだいたい把握できたので、長年の懸念を解消すべく整理を始めようとしましたが、その頃から仕事が多忙になり精神的にもおかしくなっていたので整理を始めることができず、結局は現在に至るまで約30年前の状態のままさらに放置されていました。
「ロンサム・タンク進撃」の記事を書いたときに放置されていたことがどうしても気になったので、これを機にカセットテープに保存されている打ち込みプログラムを救出し、さらに「雑誌の発行年ごとや書籍ごとにすべてのプログラムを入力して掲載順に整理してフロッピーディスクに保存する」という、約30年の長期にわたり懸念だったこの野望を今度こそ完遂させることにしました。


まずはカセットテープからプログラムを救出。「FM-X」と「HB-F1XD」ともにキーボードが不調なため、最初は「SANYO WAVY3」に拡張RAMと外付けFDドライブを装着して救出を試みました。

しかし「WAVY3」はビデオ端子しかないので画面が見にくく、MSX1のため40文字でしか表示できず不便なため、MSX2相当で地デジテレビに表示させることもできる「1チップMSX」でプログラムを救出し、それらを一旦SDカードに保存し、さらにMSX実機でフロッピーディスクに保存する、ということにしました。

プログラムはカセットテープから1つ1つ読み込まなければならないので作業にはかなりの時間がかかりましたが、とりあえずすべてのカセットテープから30年前に打ち込んだプログラムを救出し、SDカードに一旦保存するところまでできました。


救出したプログラムは「MSXマガジン」からは以下の通り。
1984年11月号「CAPTURE THE MONSTER」「TOKYO 1997」
1984年12月号「SQUARE BATTLE」「DEFENDER FOXX」
1985年1月号「PLOT」「COIN DROP」「REFRECTION」「バイオリズム」「キャラクターエディター」
1985年2月号「SET Sound Effect Trainer」
1985年3月号「CALENDAR」「EFTAL」
1985年8月号「BIG-64」「SAIMON」「BLACK JACK」「CAR RACE[1]」「CAR RACE[2]」「3D PLOT」
1985年9月号「COSMOROID」
これを見ると1985年の途中までは入力していたようです。1984年分のうち「TINY TRIAL SKI」「MSXブロックくずし」「MSXサブマリンアタック」「QUICKIE」、1985年分のうち「SQUARE BATTLE CONSTRUCTION SET」「CAPLE」は当時打ち込んでいたはずですが、保存してあるカセットテープの中にはありませんでした。1984年分は何冊か持っていないので、すべて打ち込んでコンプリートすることは今はできません。
続いて「ベーマガ」からは以下の通り。
1985年2月号「こんだてゲーム」
1985年3月号「まさるくんパッチしよー」「WHITE&BLACK」「SUPERジャンケン」「THE RESCUE」
1985年4月号「反物質生命体Kage」
1987年4月号「メトロイド -エンディング-」「ファンタジーゾーン
1985年1月号分と2月号分の一部はエラーで読み込めませんでした。テープの初めの劣化が早いところに保存されていたため読み込めなかったのだと思われます。初めて買ったベーマガ1984年8月号のプログラムを含め、もっとたくさん打ち込んでいたような記憶がありましたが、最後まで打ち込めていたものはこれらだけしかなく、打ち込み途中のものが1987年分を中心に多数ありました。それらは後日続きを入力して完成させたいと思います。
単発の書籍「別冊LOGIN① MSX GAME BOOK」からは「ラビリンス」のセーブデータのみが保存されていました。その「ラビリンス」の本体や有名な「特別編超難解版テセウス」のほか、「ザルバー2784」「フィールドマスター」「デマンド」「スーパーレーサー」は当時打ち込んでいたはずですが、保存してあるカセットテープの中にはありませんでした。
MSXポケットバンク」の各巻に掲載されているプログラムも当時いくつか打ち込んでいたはずですが、「MSXポケットバンク⑫ アクションゲーム38」の「ブロック攻撃」しかカセットテープの中にはありませんでした。
救出したプログラムの中には出所が不明のものもありました。ファイル名やプログラムの内容からタイトルは「IRON THUNDER」「METEOR」「MULTIPLY」「キミも3Dメ〜」「タイニー・コ〜」(〜部分は不明)。タイトルをもとにネットでいろいろ調べてみましたが、結局何の雑誌から打ち込んだプログラムなのかわかりませんでした。
あと当時自分がPSGで作ったゲームミュージックも何曲かあったので、機会があればHPで公開でもしてみようかと。
最終的にエラーや無反応で読み込みができないものも多数ありました。それらの中には当時打ち込んでいたはずなのに見つからなかったプログラムが含まれているかもしれませんが、修復する方法もないのであきらめることにします。


というわけでカセットテープからの救出は終わりましたが、これからさらに「雑誌の発行年ごとや書籍ごとにすべてのプログラムを入力して掲載順に整理してフロッピーディスクに保存する」という途方もない道が待っています。思いのほか入力できていないプログラムがたくさんあり、数か月程度では終わらないような感じですが、コツコツと地道に打ち込んで今度こそ野望を完遂させたいと思います。