富士通 FM-X

parupu2012-01-02

正月休みで時間に余裕があったので、私が買った初めてのパソコン富士通 FM-X(MB25150)」でいろいろと遊んでみましたよ。


FM-Xは富士通から発売された最初で最後のMSXで、当時の定価は49,800円。お年玉や小遣いをコツコツと貯めて、小学6年生の時にディスカウントショップで39,800円で購入しました。
同時期に発売されていた他のMSXに比べて安い分、装備はカートリッジスロットが1つにRAMは16KBと見劣りするスペックで、これだけを見ると値段以外は特に特徴は無いように感じます。

が、本体の左側面にはFM-X専用の拡張スロットがあり、ここにFM-7インターフェイス(MB22450)」を装着し、同じ富士通のパソコンであるFM-7をつないで2台を協調して使えるという、とてつもなくマニアックなギミックを備えていますw

背面にはカセットIFやRF出力の他に、リセットスイッチや内蔵スピーカーとオーディオ出力用のボリューム、数多くあるMSXの中でもFM-XとパイオニアのPX-7にしか装備されていないのではと思われるデジタルRGB出力端子に加え、FM-7をつないだ時に映像を入力するRGB入力端子といった特殊な端子があり、当時同時期に発売されていた他のMSXとはまるで一線を画しています。

しかし当時は子供でお金も無かったためそのような特殊な機能を使うことなく、RF端子から一般的な家庭用のテレビにつなぎ、データレコーダ代わりのウォークマンF2」をつないでテープのゲームで遊んだり、MSXマガジンベーマガなどのパソコン雑誌に掲載されているプログラムを打ち込んだりしていました。ちなみに初めて買ったゲームは、テープではRAMが16kBでも動作する「フラッピー」、ROMでは「エクセリオン」。どちらを先に買ったかは残念ながら覚えていませんw

FM-XのRAMは16KBのため、32KBでしか動作しないテープのゲームや雑誌のプログラムなどはそのままでは遊べませんが、FM-Xの拡張スロットには「FM-7インターフェイス」の他に「プリンタIF・RAMカートリッジ(MB22451)」というカートリッジを装着でき、それを装着すればFM-XのRAMを32KBに拡張できるので、少ない小遣いを貯めて「プリンタIF・RAMカートリッジ」を購入しました。街中にある関西電波(現ケーズデンキ)に注文して取り寄せてもらいましたがぜんぜん入荷せず、何回も問い合わせた挙句に半年くらいかかってようやく手元に届きました。

テープで使用していた「ウォークマンF2」はオーディオ機器のためリモート端子は当然無く、プログラムを保存するにはかなり不便だったので、さらにお金を貯めてデータレコーダも購入しました。先の関西電波で説明書に掲載されている富士通純正の「FMデータレコーダ(MB27501)」を注文したのですが、すでに廃番になっていたようで、新しいタイプの「FMデータレコーダ(MB27502)」が勝手に取り寄せられていましたw
しかしこれでプログラムの保存が楽になっただけではなく、「サラトマ」のようなAVGや「ゼータ2000」のようなARPGなど、テープへのアクセスが何度もあるゲームが快適にできるようになりました。

ゲームをするにはジョイスティックが必須。富士通純正のジョイスティック(MB27150)」も購入しましたが、これが非常に使いにくくて話にならないので、ゲーセン仕様のジョイスティック「三和電子 PASOKO-1000」を購入しました。使い心地はたいへん良く、特に「ツインビー」や「グラディウス」のようなSTGは快適にプレイできます。なお、FM-Xのジョイスティックポートは本体前面下部中央の隠れたところにあります。
(2020/02/08追記:端子部の写真あります→FM-Xのジョイスティックポート - Triple Multiple - ぱるぷ日記(仮)

このシステム構成でゲームやプログラミング(雑誌の打ち込みがほとんどw)に数年間使用していましたが、中学を卒業する時に買ってもらった「SONY HB-F1XD」を使用するようになってからはまったく使用しなくなり、屋外にある小屋に乱雑に保管して不遇な扱いをしてしまっていました。しかし現在は他のPC類やソフトなどと一緒に大切に保管しております。


ここからは大人wになってから入手した拡張機器を接続して遊んでみたいと思います(^^
MSX本体にはスロットが標準で1つ以上装備されていますが、そのスロットを拡張して増やす機器が数社から発売されていました。写真はそのうちの1つ三菱電機 ML-20EB」で、これを接続すれば1スロットのFM-Xが4スロットになり、これに「沙羅曼蛇」と「グラディウス2」を同時に挿して頑張れば「沙羅曼蛇」のエンディングを見ることもできます(^^
しかし当時の定価は34,800円と高く、他の拡張スロットも似たような値段で、とても子供が気楽に買えるものではありませんでした。

この拡張スロットに3.5インチ2DDフロッピーディスクドライブ SONY HBD-F1」と64KB拡張RAM「CASIO OR-264」、さらに究極の拡張アイテムであるMSX2バージョンアップアダプタ「NEOS MA-20」を装着してみました。これでMSX(1)であるFM-XがFDDありのMSX2として動作します(^^
アダプタを装着すれば上位機種にバージョンアップできる、ということは実はものすごいことだと思うのですが、MSX2が発売になってから数年後に発売されたというのと、当時の価格は29,800円でしたが、このアダプタの発売後しばらくして同じ価格で安価なMSX2が発売されてしまったため、このアダプタの存在意義が無くなってしまいました。当然世に出回っている数も少ないと思われ、よってこのアダプタはかなりのレアアイテムになっているようです(^^

しかしこの状態ではこれ以上拡張機器を増やすことができません。そこでMSX2バージョンアップアダプタと同時期に発売された拡張スロット「NEOS EX-4」を使用してスロットを増やします。これを4台使えば合計16スロットに!!!MSX-AUDIOも漢字BASICもMSX-DOS2もこれでFM-Xから使用でき・・・

・・・るわけはありませんw。拡張されたスロットはそれ以上のスロットを拡張することはできず、拡張スロットに拡張スロットを挿した場合は1つのスロットのみ認識されます。カートリッジが大きい・厚いなど、その形状から拡張スロットに同時に挿せないものを使用するのには有効かもしれませんが。
東芝SONYの初期のMSXやCASIOのMSXは、専用の拡張ボックスを使用すればスロットが3つになり、また「SANYO WAVY3」は標準で3つのスロットを持っていますので、これらのMSXに拡張スロットを挿せば最大12個のスロットを使用できます。このうち「SANYO WAVY3」は所有しておりますので、またの機会に拡張機器を挿して遊んでみたいと思います。
ここまでいろいろと遊んでみましたが、日記のタイトルで「MSXで遊ぶ」とかいいながら「拡張スロットで遊ぶ」みたいになってしまったところは気にしない方向でw


おまけはFM-XとFM-7のカタログです。タモさんが若い(^^